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考察その11 - EP6の主題について - [考察]

(2010年2月26日のmixi日記 より)



【EP6の主題について】



EP6といえば、一番前面に出てきているのは
やはり「恋人達の決闘」でしょう。



特に、譲治と紗音、朱志香と嘉音が今まで以上にクローズアップされ、
なぜ、それぞれの世界が完成されている恋人達が争わなければならないのかということが、
読者に強く訴えかけられてきています。








なぜ、紗音と嘉音は争わなければならないのでしょうか?

それは、「家具」だから。



なぜ、家具は恋をしてはいけないのでしょうか?

それは、「魂が、一人に満たないから」。







ここで、ゼパルとフルフルの言葉を思い出してみます。

本当に愛し合う二人の身分は関係ないの?
妻を持つ男との恋は許されるの? 夫を持つ女との恋は許されるの?
親との恋は許されるの? 子との恋は許されるの? 恋の許されない身分なんていくらでもある!!


「身分」と二人は言っていますが、
これは、右代宮家の人間と使用人、
というような「身分」の違いを指しているものではないと思われます。



さらに、


人を愛する資格はただ一つ! 一人に満たつ魂を持っていること!!
だから愛し合う二人は世界を生み出せる!!


例えば、妻を持つ男は、もう一人の女を愛する資格を持つと思う?


この言葉から彼らのいう「身分違いの恋は許されない」とは
以下のことを指していると言えるのではないかと考えます。



「一人の人間を全身全霊で愛せない者には、人を愛する資格がない」




紗音も嘉音も全身全霊で譲治と朱志香を愛していない。
だから、愛する資格を得るため、
「魂を一人に満たすため」に闘わなくてはならない。





そして、紗音が勝った後、嘉音は消え、妹ベアトも消える。。

これは、紗音の魂を一人に満たしたことの現れ。



多人数の分かれた魂が一緒になって
紗音一人分の魂になったということも考えられますが、
私は、紗音と嘉音と妹ベアトは元は同じ人間、
さらにいうと、嘉音と妹ベアトは紗音から分かれた存在ではないかと考えています。





特に、妹ベアトに関しては
「なぜ生まれたのか」を「お母様」に問いかけた際に表れた以下のシーンが大きなヒントになっていると思います。


あー、俺ってさ。家庭的な子とか案外苦手なんだよな。
この通り、ガサツな性格だろ?
……レディーファーストとか、女の子の前では礼儀正しくとか、そういうのはさっぱり苦手なんだよな。



「家庭的な子」と言えば紗音。
戦人は自身で「6年前は紗音を意識していた」と語っています。
この言葉は、好きな子=紗音を前にした照れ隠しなのではないでしょうか。


また、この後に続くシーン。


あなたに、彼が望む、黄金の髪を。
あなたに、彼が望む、蒼い瞳を。
あなたに、彼が望む、彼に相応しい性格を。

そして、……私の代わりに恋をしなさい。
そして、許されるなら、彼に恋されなさい。


あなたは今日より、悪戯をするだけの、六軒島の亡霊ではありません。

あなたは今日より、この島の主となりて、彼が約束を果たす日まで帰りを待ち続けるのです。



戦人を愛することを諦めた「お母様」は
戦人に愛し愛され、約束を果たしてくれる日を待つ存在として
妹ベアトを生み出します。


これは、先のシーンで戦人と話していた紗音が
戦人の好みのタイプに合う女性を
六軒島の亡霊として存在していた金髪の美女ベアトリーチェに重ねて生み出したものと考えられます。




嘉音についてはまだ考えがまとまっていませんが、
私は今のところはEP6は紗音=嘉音でしか説明ができません。

嘉音は戦人の好みのタイプに近い朱志香の目を戦人に向けさせないために
紗音が生み出した存在であるという考えはかなりの的を得ているのではないかと思います。


ですが、私は他のEPでは二人は必ずしも同一人物でなくてもよいと思いますし、
また、ゲーム盤でない実際の六軒島には
「嘉音」という人物が存在していた可能性も否定できないのではないかと思っています。
これについては、考えがまとまったら後の考察で書こうと思います。








と、ここまでは、多くの方の考察で語られていることとほぼ同じですので
私なりの観点でこの「決闘」を考えてみたいと思います。









一人の人を全身全霊で愛していなかった人、と聞いて、真っ先にピンときたのは
留弗夫、そして、金蔵でした。


私の以前の考察を読んでくださっている方はご存知だと思いますが、
私は金蔵遺言説という解釈でうみねこの考察を行ってきています。


考察その1
http://usarabi-umineko.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23

考察その2
「金蔵遺言説に至った理由について -その1 ありえない殺人-」
http://usarabi-umineko.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23_2

考察その3
「金蔵遺言説に至った理由について -その2 隠れた主題-」
http://usarabi-umineko.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23_3

考察その4
「金蔵遺言説に至った理由について -その3 隠れた主題EP4・5-」
http://usarabi-umineko.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23_4



ですから、この恋人達の決闘も金蔵からの

「妻を持つ身の自分がベアトリーチェを愛し抜けなかった後悔を伝え、同じ後悔を子孫達にさせないためのメッセージ」

と読むことができるのではないか?と考えました。



また、

考察その7
「金蔵遺言説の矛盾について」
http://usarabi-umineko.blog.so-net.ne.jp/2010-04-24_2

の【推理1】で書かせていただきましたが、
私は、紗音が金蔵の遺言を代筆し、金蔵の死後もそれを書き続け、
遺言に込められた愛を完成に近づけたという可能性も考えています。



ですので、
「紗音が決闘に勝ったことで一人分の魂を満たした」というのは、

紗音が金蔵の遺言に込められた想いを受け止め、
自分の気持ちを分けて人を愛そうとしていたことから決別し、
「譲治を全身全霊で愛する決意を示したもの」


と捉えることができるのではないかと思ったのです。




けれども、EP6のゲームマスターは戦人です。

なので、金蔵から紗音へ想いが受け継がれたということを知らなくては
戦人はこのゲーム盤を作ることができなかったはずなのです。





戦人がゲームマスターになったEP5の裏お茶会。
彼はあの瞬間にその想いの連鎖に気付いたのではないでしょうか。
彼は各EPの処々に秘められた祖父からの最後の言葉、
紗音が自分に対して抱いていた悲しい恋心、
そして、その両方を伝えようとしていたベアトリーチェの真実に気付けなかったことに謝罪したのではないかと思います。





姉ベアト=金蔵の想いが強く顕現された存在

妹ベアト=紗音の想いが強く顕現された存在






この2つが合わさって初めて、
EP5までのベアトリーチェとなるのではないでしょうか。





ゲーム盤も二人の想いが入り混じっていて、
金蔵の領域と紗音の領域を明確に線引きできないのですが、


親族へのメッセージをこめたのが、金蔵

紗音=嘉音と読める仕組みを入れ、
戦人への想いを強くこめたのが、紗音


ではないかと思います。

紗音が金蔵の遺言のメッセージ性だけ残して、
相当部分書きかえてしまっているのかなぁという気はしますが。
もしくは、書きかえたのではなく、金蔵が紗音に遺言を書くことを託したか。
「なんで紗音にそこまで託したのか?」という疑問もありますが、
それは私なりの答えができかけてきています。
これもまた後々の考察で書けたらいいなぁと思います。










私見ですが、、
自分ではない他の人間の想いを完全に理解したり、
完全に同じ想いを共有することなんて
私達人間には不可能ではないかと思います。


だから、戦人にはEP5までのベアトを蘇らせることができないのではないかと思うのです。


「あの」ベアトには、戦人ではなく、金蔵と紗音の強い想いが宿っていたから。





でも、同じ想いを抱けなくても、
その想いを受け取って、自分の道しるべにすることはできる。
そして、またそれを誰かに伝えることはできる。



金蔵がこめた想いも
紗音がこめた想いも
全部自分で受け止めた上で
戦人はEP6のゲーム盤とEP6のベアトリーチェを生み出したのではないでしょうか。



そして、そのことは、
EP5までのゲーム盤を完全に再現するよりも
EP5までのベアトを蘇らせるよりも
意味のあることだと思うのです。



なぜなら、それが「伝わった」ということだから。



考察その10.5 - 戦人の罪について - [考察]

(2010年2月25日のマイミク様向けmixi日記 より)






EP6を読み終えた時に残ったのはモヤモヤ感でした。
一体なんでそんな気持ちになったのかわからず、しばらく一人で悶々としていました。


EP6は「面白い」と思うし、「いい話」だと思うのになぜ??












で、たどり着いたのが違和感でした。



意味わかんないわ。
お兄ちゃんが何かの罪を犯したとしても、少なくとも殺人なんかよりよっぽど軽い何かだわ。
それに対するこの仕返しがこの大虐殺なのだとしたら、あまりにお兄ちゃんの罪と割が合わない。

ベアトは親族たちを皆殺しにした。
お父さんもお母さんもお兄ちゃんも、みんなみんな。
……それに見合う罪がお兄ちゃんにあったなんて、信じられるわけがないっ。




この時点で私も縁寿と全く同じことを私も思っていました。
そしてEP6を読み終えた後も変わらず思っているのです。



ベアトリーチェは戦人に恋した「誰か」から

あなたに、彼が望む、黄金の髪を。
あなたに、彼が望む、蒼い瞳を。
あなたに、彼が望む、彼に相応しい性格を。


という姿形を与えられて生み出されたと読むことができると思います。


そして、戦人の罪とは

お母様の

あなたは今日より、悪戯をするだけの、六軒島の亡霊ではありません。
あなたは今日より、この島の主となりて、彼が約束を果たす日まで帰りを待ち続けるのです。


という言葉、

そして、嘉音の

早く、お戻りを。……あなたの代わりに、戦っている人がいる。
そして、あなたの帰りを、待っている人がいる。
………あなたはまた、……帰らないのですか。


という言葉より、

「帰るという約束を果たさなかったこと」「その約束を忘れていたこと」ではないかと思います。
「約束」というキーワードはEP6以前でもよく出てきていましたね。



具体的な「約束」の内容は


”また来るぜ、シーユーアゲイン。きっと白馬に跨って迎えに来るぜ”


ではないかと思います。










ですが、


約束を守らなかったことは確かに良くないことだと思いますが、
だからといってあんなに大勢の人を殺して許されるものなのでしょうか?
そんな一般論いらないですかね?


私は、どちらかというと、
戦人が留弗夫の不誠実さに腹をたてて右代宮家を捨ててしまった気持ちのほうがわかるんですよね。
その結果、六軒島に再び来るのに六年かかったのもしょうがないんじゃないのかなとも思うのです。


そして、「シーユーアゲイン」も
彼なりの照れ隠しやカッコつけ方が見える幼い別れ方で
それをずっと心にとめておけなかったのを
そこまで責めることができないのです。



その約束を信じていた側からするとまさしく

罪ははかる人間によって重さが異なる。
戦人にとっては忘失できるほどの罪でも、
ベアトにとっては、6年を経てなお、
一族を皆殺しにするほどの恨みを持つに値するものだったかもしれぬ。


で、とても悲しいことだったに違いありませんが。


でも、EP6を読み終わっても、
私は「吊り合わない」という思いがなくなることはありませんでした。











軽蔑されるかもしれませんが、私は、

「戦人に対する誰かの恋心」

だけが、惨劇の原因っていうのは、気持ち的に納得がいきません。



私が縁寿の立場だったらちょっと許せない。
戦人の立場だったら、悪いとは思ってもそこまでベアトに親身になれない。







EP6を終えた後に、mixi内だけでなく、
他の方のブログや公式掲示板などを見に行ったのですが、
あんまりそこに疑問を持ってる方はいませんでした。



ということは、
私って心が狭いってことなのかなぁ…
と結構悩みました。
まぁ、おそらく、実際狭いんだと思いますw





でも、恋愛感情が後ろ向き一方通行だけに働くなんて悲しい。





「紗音=ベアトリーチェ」という説が優勢な気がするし、
私も大分その方向で推理を修正中ですが、
例えそうであっても、
1986年時点では、紗音は譲治を愛していたと信じてるんですよね。


そして、
彼女の気持ちから切り離されたベアトリーチェが
戦人を愛し愛されたいという感情を歪ませてしまったがために
人を殺していったなんて信じたくないんです。



だって紗音いい子じゃないか!
女の子らしいしちょっとドジっ子だし、憧れますよ私w





まぁ、EP6を素直に読むと
私の言ってることは駄々っ子な気がするし、
いくら「悲しすぎる」って言っても
竜騎士先生だったら、その線で面白い話を書けると思うし、
説得力をもって私をねじふせてくれると思うんですが…













でも、

まだ物語は完結していないわけで。



それまで、私は自分に正直に考察してみようと思いました。



うん、だから私はこう思うんです。


そなたが直接手を下すわけではない。
………しかし、そなたが罪を犯したからこそ、
6年にもわたる歯車の狂いにて、歪みが生じ、
………今夜、これだけの人命が失われるのだ。

そなたは、この惨劇の原因の一つである。




そう、あくまで原因の一つ、一部なのだと。












私などの考察でも楽しみにしてくださっていたり、
参考にしてくださっている方には
こんな風に自己満足的な考えに走り始めてしまったことを
大変申し訳なく思います。


ですが、おそらくマイナーな部類に入る私の考え方が
皆さんがうみねこ世界に行き詰まってしまったときに
緊張を解きほぐす小さなかけらになれたらいいなと思っています。

…とでしゃばりました
失礼しましたm(__)m

考察その10 - 戦人の出生について - [考察]

(2009年12月12日のmixi日記 よりコピー)



【戦人の出生について】



物語の核になっていそうな戦人の出生の秘密。
まずは、EP4の赤字をもとに考察しました。





戦人:俺の名は右代宮戦人。
→メタ世界でベアトと戦っている男の名前は「右代宮戦人」


戦人:右代宮戦人の母は、右代宮明日夢である。
戦人:右代宮戦人は、右代宮明日夢から生まれた。
→間違いなく右代宮戦人という人物が右代宮明日夢から生まれている


戦人:俺は、右代宮、(「明日夢から生まれた」の部分が復唱不能)
ベアト:そなたは、右代宮明日夢の息子ではない
→メタ世界でベアトと戦っている戦人は右代宮明日夢から生まれていない



以上より、ベアトの言うとおり、右代宮戦人という人名は独占されているものではなく、
メタ世界で戦っている右代宮明日夢から生まれていない戦人(以下「右代宮戦人A」)と
右代宮明日夢から生まれた戦人(以下「右代宮戦人B」)
が存在するのではないかと思います。



ここから導き出す私の青き真実。

右代宮戦人Bという人物が右代宮明日夢から生まれたが、何らかの理由によって死んでしまい、その後、留弗夫・明日夢は右代宮戦人Aを養子としてひきとった



『養子』と書きましたが、
これはベアトが戦人Aに「そなたは、右代宮明日夢の息子ではない」と告げようとしていた時に、縁寿が止めに入った点から。
縁寿も戦人Aが明日夢から生まれていないことを戸籍等で知っていたのではないかと推測しました。
戸籍でその事を知れるとしたら、「養子」という言葉があったからかなぁと。







では、続けて。



ベアト:右代宮金蔵の孫、右代宮戦人と戦うためにこのゲームを開催した。
→戦人Aが金蔵の孫でないならば、ベアトと対戦する資格はない

縁寿:右代宮戦人は右代宮明日夢の息子ではないわ。
→戦人Aは明日夢から生まれていない

縁寿:右代宮戦人は右代宮金蔵の孫ではない(復唱拒否)
→復唱できないから拒否したという前提で考えます。
戦人Aと戦人Bは両者とも金蔵の孫である。



そして、当たり前の事ではありますが。
金蔵の孫の定義=「金蔵の息子・娘より生まれた子」







ここで一旦EP5の19年前の男について考察してみます。



戦人は19年前の男が自分であるとの青をうちますが、
崖から落ちて死んだとされていた赤ん坊が実は生きていて、
その後養子として留弗夫・明日夢にひきとられたとすると
先程の二人の戦人(AとB)論に割とぴったりはまります。



また、「07151129」ですが、
0715…戦人Bの誕生日
1129…戦人Aの誕生日
ではないかと考えています。
いや、どちらかというと
0715…戦人Aの表向きの誕生日
1129…戦人Aの真の誕生日
でしょうか。



ここで青き真実。
留弗夫は戦人Bを亡くした現実を受け入れられずにいた明日夢を気遣って、戦人Aをさも戦人Bであるかのようにしてひきとり戦人Bとして育てた


表向きは戦人A=戦人B。戦人Bは死んでいないことになっている。戦人Aも自分が戦人B自身であると思っている。
もちろん、戸籍上は戦人AとBは違う人物として記載されていると思うのですが、戦人Aは養子として引き取られる際に誕生日を戦人Bに合わせられたのではないでしょうか。
実際は1歳年上なのではないかと思います。



そして、戦人Aを戦人Bとして育てることを考案したのは熊沢ではないかと。
EP3で熊沢はワルギリアへと姿を変えベアトと戦います。
また、ワルギリアは壷を割った幼いベアトを魔法で救っています。
この時の魔法とはおそらく、他の使用人と示し合わせて猫が壷を割ったということにしたというのが正体ではないかと思うのですが、
「壊れてしまったものを蘇らせる魔法」
を熊沢は再び使い、
死んでしまった戦人Bと死んだことにされてしまった戦人Aを共に蘇らせたのではないかと予想します。





では、2人の戦人が両人とも金蔵の孫の定義にあてはまるならば、彼等は誰の子なのか?



【戦人B】
明日夢の息子であることは明確。
作中で明日夢と関係を持っているとわかるように書かれている男性は留弗夫のみであるため、やはり、留弗夫と明日夢の子と考えるのが妥当だと思われる。


【戦人A】
明日夢から生まれていないことは明確。
また、留弗夫の息子であることは赤字で語られていない。
よって、蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座または金蔵の隠し子の息子と考えられる。





戦人Aについて。
いくらなんでも、今さら、蔵臼、絵羽、楼座の息子ということはないはず。(と信じたい)
隠し子の息子としても「隠し子って誰だよ」みたいな、ノックス第1条を持ち出したくなるような話です。





ただ、ここで思いだしたいのがEP5での金蔵の様子。



そもそも、右代宮の栄光にこだわる金蔵が
何の縁もゆかりもない赤ん坊を長男夫妻の子として育てるように命じるとは考えにくいと感じます。
長男夫妻の子供は次の次の当主になる可能性が高いですし。
また、赤ん坊が崖から落ちたと知ったとき金蔵は
「どこまで足掻くのか。どこまで我が物にならぬというのか!!」
と言って笑い狂っていますが、これは金蔵のベアトリーチェに対する執着によく似ています。
そして、その日を境にオカルトの世界に篭り切るようになると。。



また、19年前の赤ん坊は福音の家が引き取ったばかりの子だったと夏妃が回想しています。
19年前に亡くなった人物で思いあたるのは…

九羽鳥庵に住んでいたベアトリーチェ





九羽鳥庵ベアトには実は子供がいたのではないでしょうか。
彼女が亡くなったため、福音の家に預けられたのでは。



九羽鳥庵ベアトと最も親交が深そうな男性と言えば金蔵です。
19年前の赤ん坊すなわち戦人Aは九羽鳥庵ベアトと金蔵の子なのではないでしょうか。
EP2で源次が戦人に「本当にあなたはお館様の血を色濃く受け継がれている」と言ったのも気になります。
そのまんまの意味でw



しかし、それでは金蔵の「孫」の定義にはあいません。
ですので青き真実を。

金蔵はベアトリーチェの娘を自分の養子としてひきとり、九羽鳥庵で育てた

要するに、九羽鳥庵ベアトは金蔵の子供でもあり、愛人でもあったと思うのです。
EP3で九羽鳥庵ベアトはホムンクルスであるとベアトが説明しますが、
それは金蔵が妻よりも愛した女性の生き写しの娘であるということを差しているのではないかと思います。








以上、私のたどり着いた答えです。
ちなみに、ここまでくるにはかなりいろいろ考えました。



戦人は留弗夫と霧江の子じゃないか?
→今でもこれは否定できないです。
でも、そうするとEP5で19年前の男が出てきた意味が弱くなる気がしました。
そして、金蔵遺言説を唱える私としては、戦人が金蔵にとって特別であるという理由づけが重要であったため、
金蔵×ベアトの子という説をとらせていただきました。



明日夢はどう関わっているのか?
→明日夢が実は19年前赤ん坊を抱いて崖から落ちた使用人ではないかとも考えました。
明日夢・戦人とも乗り物が苦手なのは、その時のトラウマが残っているからではないかと。
戦人は「落ちるー」のが嫌みたいですしね。
でも、夏妃が壮年の使用人だったと言っているし、
明日夢が使用人だったという話は作中で出ていないと思うので、この説はとりさげました。








次は6年前の罪について書こうと思います。


しかし、、このあたりの考察は考えることいっぱいで骨がおれますね

考察その9 - メタ世界について - [考察]

(2009年12月2日のmixi日記 よりコピー)



【メタ世界について】



以前やったうみねこバトンで。



[スペード]メタ世界の正体は何だと思いますか?
『金蔵の遺言が生み出したゲーム盤の主であるベアトリーチェが
ゲーム盤に込められた愛を伝えるために
1986年の六軒島で死んでしまった戦人を引き止めている空間。 』


と私は答えました。




今でもこの考えは変わっていません。
メタ世界は人間からすると死後の世界。
死人以外で入れるのは、ベルン・ラムダの両魔女、ドラノールたち天界人と
ベアト・ワルギリア・ロノウェ・エヴァト・煉獄の七姉妹等の金蔵の創作中で現れる存在だけ。
(あと、ベルンの駒のヱリカもですね。09.12.15追記)




戦人以外の人間ではただ一人縁寿がEP4でメタ世界に登場しますが
私は彼女も死人ではないかと考えています。
しかし、同じくEP4で六軒島に向かって旅をした縁寿も真の縁寿ではないかと。



EP3の????でビルの屋上からおちた縁寿が死んだ場合と
生き残った場合とでカケラが分かれ、
二つのカケラの縁寿が同時並行で描かれていたのがEP4ではないかと推測します。



ただ、生き残った縁寿も六軒島に辿りつき、霞と対峙した後に、何者か(おそらく天草)に殺されてしまったと考えております。
その後で、真里亞とさくたろを再会させるシーンがありますが、あれは縁寿が死んでしまったからベアトリーチェの黄金郷に入ることがかなったのではと。
もちろん、ただ死んでしまったからというだけでなく、真里亞に謝りたいという強い想いと、ベアトリーチェの魔法に対する理解があったからこそ辿りついたのだとは思うのですが。



メタ世界に入れる人間が死人だけという前提であれば、
18歳の戦人と18歳の縁寿が話しているのもつじつまがあいます。
二人とも死んだ年齢の姿でメタ世界にいるので、実際の年齢差は関係がなくなるのではないかと思います。









さて、ここからは妄想ですがw
EP6のスクショでましたね!



とりあえず、戦人の肖像画がカッコよすぎてドキドキしました(´Д`)
そして、EP6に縁寿が出ることにびっくりです。
縁寿ファンの皆様おめでとうございますw





で、この考察に関するところで取り上げたいのが
戦人が「……部屋に戻れ。ここはお前のいる場所でない。」
と言っているものについてです。





戦人は誰に向かって「戻れ」と言っているのか?




はい、先に言っておきます!
ここからは私の妄想です!










私は縁寿に「戻れ」と言ったのだと妄想したのです。
メタ世界=死人の世界に入ろうとしたEP6の縁寿に、
「戻れ」=「生きろ」と強い語気で伝えたんじゃないかなぁと。



「何だか遠くで、楽しそうな声がする」と思っているのは縁寿で、
縁寿はメタ世界に近いどこかの部屋=「あの世とこの世の狭間」みたいなところにいて
近くに大好きな戦人おにいちゃんたちがいることに何となく気づいている。
で、そこに向かおうとして戦人にとめられる、と。



戦人が「戻れ」と言ったことで縁寿は死者の世界に入ることなく、
六軒島で天草に撃たれた後の間一髪のところで息を吹き返すのでは、と。
いや、吹き返してくれたらいいなぁ、と。。










はい。妄想です。すみません
金蔵に向かって「部屋に戻れ」と言っていると考える方も多いようですし、
なんとなくそちらのほうが合っているのもわかります。





まぁ、EP6が出るまでのお楽しみですかねw





2010.4.24 追記
はいw思いっきりはずれてましたね[あせあせ(飛び散る汗)]
でも、EP6のヱリカのTIPSを見て、「メタ世界=死人の世界」という説には更に自信を持つことができました。

考察その8 - メッセージボトルの署名が右代宮真里亞であった理由 - [考察]

(2009年11月19日のmixi日記 よりコピー)



【メッセージボトルの署名が右代宮真里亞であった理由】



今回の考察については、同じようなことを考えている方が結構いらっしゃるのではないかと思うのですが。。
気のせい?





突然ですが結論から。










メッセージボトルはベアトリーチェ(を語るもの)が語る物語。
ベアトリーチェの本名は右代宮真里亞である。










【理由】


・楼座がベアトリーチェのいる九羽鳥庵に辿り着いた場面(EP3)で、
ベアトリーチェは
「皆は妾をベアトリーチェと呼ぶ」
「しかし、それは妾ではないのだ」

と言っている。
「ベアトリーチェ」が自分の名前だと本当に認識していたら、「と呼ぶ」と言うのは少し不自然。
→別の名前がある可能性
(19年前のベアトリーチェは本当の名前さえ知らないように思えるが)


・楼座いわく、金蔵は真里亞に違う名前を付けるように言っていた。また、楼座が真里亞という名前をつけたことにとても怒っていた。
→別の名前が何だったかというのはさておき、
金蔵が怒ったのは、「真里亞」という名前に特別な思い入れがあったせいではないか。


・筆跡鑑定をすれば真里亞の筆跡ではないことが判明することがメッセージボトルの筆者にも予想できたはず。
→真里亞が書いたように見せかけたり、罪をなすりつけたりするために「右代宮真里亞」という署名を残したとは考えにくい。


・メッセージボトルの筆跡と真里亞の日記のベアトリーチェの筆跡は同じ
→魔女ベアトリーチェが実在しない前提で考えると、ベアトリーチェを語った誰かが真里亞と遊んでいたことになる。
ならば、メッセージボトルも、同じ者(私の説でいうと金蔵)がベアトリーチェである体で書き残した可能性があるのではないか。







以上より、メッセージボトル署名の右代宮真里亞が示す人物は、
1986年に9歳であった真里亞ではなく、
1967年に亡くなったベアトリーチェと呼ばれていた女性ではないかと推測しました。

2010.4.24 追記
もちろんボトルメールを書いた人物は九羽鳥庵にいたベアトリーチェではないです。
あくまで「誰をさしているか」ということ。






あくまで推測です(>_<)








ちなみに、あの女性がなぜ右代宮姓なのかの理由は、
あっちかそっちかしかないかと思うのですが、
私はそっちだと思っている人です。
それは後々の考察でw

考察その7 - 金蔵遺言説の矛盾について - [考察]

(2009年11月13日のmixi日記 よりコピー)



【金蔵遺言説の矛盾について】



金蔵遺言説の一番の矛盾は
1986年の親族会議の前に書かれている割には、その時の状況をよく把握している点にあります。

紗音と譲治の旅行や朱志香の文化祭の描写もしっかりしていますし。。


まぁ、創作とすると全部嘘としても問題はないのですが、
それは読者にとってあまり気持ちよくないですし
世界観を損ねてしまうと(個人的に)思っているので、
惨劇以外の部分は現実に即したものが描かれていると考えています。



さらに、金蔵はEP4のラストで
全ゲームの開始時に金蔵はすでに死んでいる! と赤字宣告されているので、
遺言がいつ頃書かれたものかを考察するのが、この説の一番難しいところではないかと思います。







これに対してなんとか説明をつけるべく考えてみました。







【推理1】
金蔵はEP5で描かれている通り1985年の親族会議前に死んでいる。
金蔵が死亡時までに遺した遺言に対して使用人たちが加筆し、
1986年当時の状況に近づけている。



一番無難?な感じで思いついたのがこの推理。
加筆した使用人は金蔵の書斎に入ることが許されていた源次、紗音、嘉音あたりが濃厚。

ただ、複数人で書いたとなると
メッセージボトルの筆跡が複数存在することになるが、
作中で一度もそのような事はでてきていないので、
使用人の誰かが金蔵執筆分も含めすべて書き直したか
金蔵が最初から誰かに書かせていて、その人物が金蔵死亡後もそのまま書き続けたと考えるのが自然。

EP2中で紗音が遺言の代筆をする描写があるので、紗音が書いたのかなぁという気がする。





うーん…
やっぱり無難w


以前の考察にも書いたのですが、
この遺言は殺人という物騒な形で描かれてはいても
基本的には金蔵の愛を伝えるためのものだと考えているので、
この推理ですと使用人が金蔵の想いを引き継いで愛を完成系に近づけたことになり、
結構キレイな話になりそうな気がします。


ただし、この説だと真里亞の日記に筆跡を残したのが使用人となり、
また、実際の惨劇にも使用人が絡んでいる可能性が高くなります。


個人的には、真里亞と遊んでいたのは
実は仏頂面のじいちゃんだったとするほうがホロッとするし、
使用人が右代宮家を滅ぼすほどの惨劇を引き起こす動機を持っているようには思えないかな、、、


というのがあって、感情的に次の推理が本命。







【推理2】
金蔵は1986年の親族会議時には生きている。メッセージボトルの内容は金蔵が一人で書き上げたもの。



ということは赤字に抵触しそうな気がするのですが。。





ちなみに、私は赤字は結構全面的に信じています。
赤字死亡宣告の時系列は疑ってますが。(宣告時に「は」死亡していると考えています)


赤字を信用する理由は
・ベアトが戦人に解いてほしいと願ってゲーム盤を作っているのなら嘘をつくとは考えにくい。
・赤字が真実を語るというルールは慎重に破るか、もしくは破っているように見せかけて実は破っていない、
という見せ方をしたほうが作者(竜騎士07先生)が物語を面白く作りやすい(気がする)。
というところです。



じゃあ、なんで金蔵が生きてるとか言い出すのかと。





赤字=「ゲーム盤の上での真実」
と考えたからです。



えと、結構ムチャクチャなのはわかってます;


ですが、一応理屈がありまして…



それは、EP5で語られた金字。

「この死体が右代宮金蔵の死体であると保証する…!!」

いやいやいや
ちょっと待って戦人くん!
どうしてそんなことが言えるのよ!
論理的に説明できないでしょうよ!!


戦人が全ての真実の最深奥に至ったから金字が使える?

真実の最深奥って?

金蔵が死んでいるという前提でこの世界があること





金字=「ゲーム盤を作る上での前提」





遺言説にするとこうなります。

金蔵は自分が死んだという前提の上
死後の六軒島の惨劇を創作することで
愛を伝えるための遺言とした。





戦人は全EPを振り返りその事に気付いた。
ベアトリーチェが金蔵の残したかった愛から生まれ、
彼女こそが愛の中心にいて、
愛を伝えるために必死だったことに気付いた。



赤字はゲーム盤の上では疑いようのない真実。
ゲーム盤を司るベアトリーチェにとっては、
戦人を愛に辿りつかせるための紛れもない真実。





話がちょっとずれてしまいましたが、
この赤字の定義から、ゲーム盤の上では金蔵は死んでいますが、実際の1986年には金蔵が生きていたという可能性を提示します。
(ちなみに、この赤字・金字定義は推理1でも適用できるのですが)





金蔵さんはわがままな上に気難しい人ですから
自分の想いをうまく人に伝えられずに、一人でゲーム盤の世界を構築していた。



真里亞の日記に登場するベアトリーチェ=金蔵であると考えているのですが、
金蔵は真里亞と日記(魔導書)を通して間接的に交流していたので
(もしかすると直接的にも交流している可能性があるかな?と思っていますが)
魔法の世界で幸せを見つける生き方をしていた幼き孫を人一倍気にかけていたのではないかと思います。


なので、EP中でも真里亞はベアトリーチェや楼座の愛を信じる存在として、
印象的に描かれていたのではないか、と。



さらに、金蔵は遺言の世界のような愛を望み、
現実世界の親族に失望感を持っていたので、
本物の惨劇を引き起こす「何か」を仕掛けておいたのではないかと予想します。





なお、1986年の親族会議時に台風が来ること、縁寿が参加しないことを予見できたのは
どちらも時期的に起こり得る可能性がもともとあったため。
(EP1の空港のシーンでの留弗夫と霧江の発言より)

もともと、1986年に舞台を限定して遺言を書いていたわけではないのかもしれません。

たまたま、台風がきて縁寿がいないときに、絵羽だけが生き残る惨劇が起こったのかも。







なんかまとまりつかなくなってきてしまった


とりあえず!

ゲーム盤は偽の世界ではあるけれども
嘘っぱちだなんて切り捨てられるほどの存在では決してないと思っています。

考察その6 - 縁寿の序列について - [考察]

(2009年11月2日のmixi日記 よりコピー)



【縁寿の序列について】



順番的には金蔵遺言説の矛盾をついていかなきゃなぁと思っていたのですが、
アニメで縁寿が登場したので
前から気になっていた縁寿の序列について書いてみようと思います。





EP1で序列について戦人が説明している記述がありますが、それによると

1金蔵 2蔵臼
3絵羽 4留弗夫
5楼座 6朱志香
7譲治 8戦人
9真里亞 10夏妃
11秀吉 12霧江

との序列のようです。





「あれ?縁寿は9位じゃないの?」





後妻の霧江の娘だから?
いや、でも留弗夫の娘でさえあれば、
序列は真里亞の上になるんじゃないの?

というか、右代宮の血をひいていない夏妃、秀吉、霧江よりは上だよね???





まるで縁寿が忘れられてしまっているかのよう。。












金蔵遺言説にたって考えてみました。






EP1で序列の記述をした際に
金蔵は縁寿を知らなかったのではないだろうか?


EP1の序列記述場面より前の空港の場面で
絵羽・秀吉・霧江が縁寿について話していますが、
それは後で付け加えられたものと考えられないだろうか?










私はEP1からEP5までの物語は
1980/10/6(6年前の親族会議以降)から1986/10/3(惨劇が起こる前)に書かれたものだと考えています。

まぁ、金蔵いつ死んだんだよwというのはここではおいときまして



そして、縁寿が1986年の親族会議時に6歳であることから
縁寿が生まれたのは1980/4/2から1980/10/3と考えられ、
EP4OPに映る写真から1980/6/17が誕生日である可能性が高いのではないかと思います。



ということは、6年前の親族会議時にはすでに縁寿は誕生している。


ですが、EP3での6年前の親族会議での戦人の様子(紗音への発言等)は明るい。。




また、縁寿の出産に間に合うように留弗夫と霧江が入籍したとのことですから、入籍は6/17以前。





さらに、戦人は留弗夫の明日夢に対する裏切りが許せず家を出た。



明日夢に対する裏切りとは
存命中に霧江と浮気をして縁寿を身篭らせたことではないかと推測します。





入籍後、戦人が霧江と暮らしていれば
縁寿を身篭っていること(裏切り)、そしてその誕生は嫌でもわかってしまう。。







以上を総合して、
霧江との再婚と縁寿の誕生は6年前の親族会議時には戦人に伝えられておらず、
それ以降の1980年内に伝えられたと推測します。







そして、そのことは親族にもしばらくの間ふせられていたのではないかと私は考えます。







戦人に対する気遣いもあったでしょう。
留弗夫が体裁を気にしたのもあったでしょう。








金蔵は戦人よりも後に縁寿の存在を知り、
それまでは戦人がなぜ右代宮を捨ててしまったのかわからなかった。






金蔵は戦人に強い思い入れ(についてはまた考察します)を持っていたので、
戦人が去ってしまったという失意から遺言を書き始めた。
右代宮家の栄光と、そこに確かに愛があることを最後に伝えたかった。
しかし、伝わることは期待せずに書き始めた。。。






うーん
ちょっと厳しいかなぁ…





もしかしたらそんなに気にしなくてもいいところなのかもしれないのですが、
EP1で縁寿の序列が書かれていないのが
なんか気になるんですよね…



「孫世代で序列を与えられるのは各家一人ずつ」
みたいな、今まで提示されていない右代宮の決まりがあるのかもしれませんが…





考察その5 - 世界が繰り返される理由 - [考察]

(2009年10月27日のmixi日記 よりコピー)



【世界が繰り返される理由】



金蔵遺言説考察時に
並列的に考察していたことがありました。



世界が繰り返されている理由について、です。





うみねこのEP中では毎回1986年10月4日-5日が描かれています。


このパラレルワールドは、ひぐらしから続く、竜騎士07先生の特徴的な世界観です。





私達が生きている日常では
世界がループすることはまずありえません。





なので、
そのありえなさを描くことには必ず意図があり、
描かれた世界には明確な存在理由があり、
さらには読者を納得させるだけの説明が必要だと思っています。





ひぐらしでは「意志の力」を源流に
ドラマティックにループが構築されていました。
最後に手に入れた奇跡があんなに尊く感じられたのは
竜騎士07先生の世界観があったからこそです。







そして、ここからは完全に私の主観が強いのですが。。







うみねこはひぐらしと似て
世界が繰り返されているけれども、
実質は似て非なるものとして
竜騎士07先生が構築しようとするのではないかと思うのです。


つまり、うみねこでは物理的なループではなく観念的なループが描かれるのでは、と。




観念的なループを描く手法として私が具体的に思いついたのは、

「藪の中」のように異なる観測者が異なる物語を紡いでいるのをEP毎に分けて描く手法。

そして、私が唱えているような創作という非現実の中でループを実現させてしまう手法でした。




全EPを通して
右代宮一族やその周囲の人へのメッセージ性が強く感じられたことから、
多観測者の多重叙述、または、多重想像によって構築された世界というよりは
特定人物の想像によって構築された世界と考えたほうがしっくりくると感じられ、
考察の根底をそこに置きました。







ちなみに、私の遺言説は結構怖い説でしてw
クライマックスを迎えたときの展開として予想されるのが、
愛とか魔法についての言及を抜きにしますと
「今までは、ツンドラじいちゃんのわっかりづらい作り話に閉じ込められてましたが、
これから真実を明らかにしますよーテヘ」
みたいなw
下手すると結構な確率で読者に離れられますwww




ただ、万が一、
私の危険な説が正解であったとしても、
金蔵の想い
魔女幻想の強さと悲しさ
惨劇の真実 等々
をたくさんの人に伝わる形で
先生が書いてくれるに違いないと信じています。


私以外の読者のどなたかが完璧な推理をしていたとしても
先生の描く世界が完璧を上回ると信じています。





私はひぐらしを読んだ時に得た心の震えを未だに忘れられません。
だから、竜騎士07先生の人の心を描く力を絶対的に信じています。
あの感動をまた得たくて、うみねこに夢中になっています。





「推理小説は作者と読者の信頼関係の上に成り立つ」

ノックスの十戒の本質が
竜騎士07先生の作品に出会えたことで
理解できたような気がします。








なんかまとまりなくなっちゃいましたね…
今日はこのへんで。

考察その4 - 金蔵遺言説に至った理由について - [考察]

(2009年10月26日のmixi日記 よりコピー)



【金蔵遺言説に至った理由について】

その3 隠れた主題EP4・5





今日も前回に引き続き、
EP4と5を創作説にたって考察してみたいと思います。





まず、順序が逆になりますがEP5から。



EP5で私の創作説はよりはっきりしたものになりました。



特徴として真っ先にあげられるのは
やはり19年前の男を名乗る者の登場でしょう。


この人物について
戦人は自分だと主張することで夏妃を救うわけですが、
私も戦人のこの主張は真実なのではないかと思っています。


戦人には自分が19年前の男である自覚はない。
ですが、EP5が真実を語った創作であるとするならば、
戦人に自覚がないのに
ゲーム盤の上で19年前の男として夏妃を陥れても不思議ではありません。





ロノウェが「愛がない」と称したこのゲーム。
EP1から3のようにメッセージ性は強くなく、
ただ真実を告げて夏妃を傷付けるだけの物語であったような気がします。


ラムダがベアトの愛に基づいた描写=「無駄」を排除したことの現れではないでしょうか。
譲治や朱志香が死んだ時に、紗音や嘉音が無反応だったのも
それで説明がつくのではないかと思います。







それでは、もう一度EP4を考察してみます。


EP4では一見してEP1から3のような
葛藤を越えて行動を起こすという図式にあてはまる人物が
ゲーム盤の上に登場しないように思えていました。


ですが、実はかなりわかりやすい形で書かれていたんですね。。





「次期当主を決めるテスト」





譲治と朱志香はあのテストによって
まさしく葛藤を越えた後に自分の答えを出します。
二人は答えを出したことで次期当主となる覚悟を持ち
愛する人たちを守る決意を固めます。


二人の回答は異なるものでしたが、
どちらも当主たりえる意志を示した立派なものであったと私は思います。










この場面が創作だったとしたならば
作者は一体何をそこに込めたのか?

「次期当主を決める」というテスト内容を描いた意図とは?






作者は、譲治と朱志香の愛する人を想う気持ちを信じていたからこそ描写できた。



そして、
「右代宮家当主とは一体何か」
を伝えたかった。








それを最も伝えたがる人物は、
やはり

右代宮金蔵










気難しい性格の金蔵が
回りくどすぎるまでの手段をとってまでも
周囲の人間に想いを伝えようとしたのは一体なぜか?





金蔵創作説にたった今までの考察を振り返り、

そこにあまりの愛の大きさと

それ故の悲しさが感じられること。

また、

EP2中で紗音に遺言の代筆を依頼するシーンが描かれていること

から

私はこれらの物語が右代宮金蔵の遺言であるという結論にいたりました。







この世界は繰り返しているのではない。

繰り返していると思えるのはそこに魔法があるから。

ではないかと私は思います。

考察その3 - 金蔵遺言説に至った理由について - [考察]

(2009年10月21日のmixi日記 よりコピー)



【金蔵遺言説に至った理由について】

その2 隠れた主題



EP中で描かれる惨劇がすべて創作だとしたならば、
一体作者は何のためにこの物語を作ったのか…



EP1から4について、
碑文殺人が行われる以外の共通点として
登場人物の誰かが葛藤を越えて行動を起こすという点があげられると思います。



EP1 夏妃
EP2 楼座
EP3 絵羽
EP4 縁寿



そして、この内、縁寿はゲーム盤に直接的に登場しないことから、創作の外にいる存在と考えます。
(縁寿は真に行動を起こした人物であると考えています)





では、夏妃、楼座、絵羽について。



右代宮家で肩身の狭い想いをしながらも尽くしてきた夏妃。
金蔵に片翼の鷲を心にまとうことを許される。


兄弟たちへのコンプレックスに捕われてきた楼座。
最後の時に、真里亞からの愛を受け止め、母として死ぬ。


当主になることを夢見ながら、蔵臼と金蔵にその想いを否定されてきた絵羽。
見事碑文を解き明かすことで、正当な右代宮家当主となる。







惨劇の裏にあるこのような場面は、
ゲームをプレイする方に少なからず感動を与えたのではないでしょうか。
もちろん私もその一人です。







・創作におけるこの場面の意味とは?
・現実とは違うところに、この場面を設けた理由とは?








伝えたかったから。

ではないでしょうか…
本人に、そしてその人の側にいる人にも。




夏妃は立派な右代宮家の一員である。
楼座はかけがえのない娘を持つ自らもかけがえのない母である。
絵羽は誰にも増して頭がよく、努力により物事を達成してきた人である。





おそらく、彼女たちは現実ではそんな評価は受けていない。
変わらず苦しんでいる。






この作者は、
「自分は見ているのだ」
と伝えようとしている。



そして、もしその想いが本人に伝わったのならば、

自分を理解してもらっていると思うだけで、
その人にとってはとても大きな救いとなり
自信となるのではないか…










ここまできた時に、

彼女たちにこのような温かさを伝えたがっている人間を

私は一人しか思いつきませんでした。









右代宮金蔵









しかし、金蔵が創作したとなると疑問が出て来る点が多々あります。



その矛盾についても、後々考察していくこととしながら、
次回はEP4とEP5について考察してみたいと思います。

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